FUJIFILM X-T5簡単なレビュー

富士フイルムのミラーレスカメラ、X-T5を購入したので簡単にレビュー。

今まではX-T2を使っていて、X-T3は買い換えようかと思ったけどX-T2に買い替えてからあまり時間が立っていない時期の発売だったので結局見送り、X-T4は個人的に希望とかなり異なる形の製品だったので見送った。
それらに比べて、X-T5は原点回帰のキャッチフレーズ通りほぼX-T1サイズの縦横サイズまで小型化し、重さもボディ無い手ブレ補正装置が入っている割には頑張った軽量化なので、とても魅力的に写った。ちょうど製品発表になった時に東京に旅行に行っていて、丸の内でタッチ&トライもできて非常に満足だったので、即予約購入。

実際に製品が届いて外観・操作性的に気になったところは以下の通り。

シャッターレリーズ、電源レバーの部分の円柱の高さが低いX-T2は3mmぐらい高さがあったように思うが、X-T5は1mmぐらいしか高さがない。結果、電源のON/OFFはやや回しにくくなった印象。また、シャッターレリーズの感触も妙にギクシャクしていて、半押しまでのストロークが何故か伸びたような印象を受ける。慣れてしまえばそれほどでもないのだろうけど、今までの操作性で不満がなかったのでこれはいまいち。

・軍艦部のデザイン、X-T4のやたら横に間延びしたデザインは嫌いだったが、X-T5もなにか違和感がある。ネットでは塗装が変わった(縮面、梨地塗装からツルッとした塗装になった)ので安っぽく見える、という意見が多いようだが、僕には塗装はあまり気にならなかったが軍艦部正面上側の面の角度が変わったのがとても気になった。今までの機種はこの面が概ね70~80度ぐらいに立っていたのが、X-T5は20~30度ぐらいに寝ていて、この台形面の面積がとても大きい。言うなれば、リーゼントスタイルっぽい感じ。いわゆるトラディショナルな一眼レフはここは切り立っているものがほとんどかと思うので、造形はもうちょっと工夫してほしかった。

・その他、ボタン類の操作は全般的にいまだにいまいち。前後ダイヤルやシャッターダイヤル、ISOダイヤルはそれほど悪くないのだけど、プッシュボタンは感触が安っぽい。十字ダイアルなど、クリック感が弱く遊びがあるような感じがする。もっと頑丈に、クリック感を強くしたほうがいいと思うのだけど…。
また、シャッターダイヤル・ISOダイヤル・露出補正ダイヤルはダイヤルの円柱の高さが少し小さくなったようだけど、操作性を考えるならもう少し高いほうが操作しやすいと思う。特に、露出補正ダイヤルはもう少し盛り上がっている方が好み(その場合、ご操作のリスクも増えるのだろうけど)。あるいは、円柱は高くしつつ上部をすぼめるように造形してバランスをとるという方法もあったわけで…(個人的にはダイヤルの上すぼまりデザインは好きではないのでこのままでいいのだが)。

・ボディ内手ブレ補正装置の分、今までより厚みは増しているのだがそれほど違和感はない。あえて言うならリアダイアル、AF-ONダイアルは操作性が配慮されているように思えるが、そこを押そうとすると右手の親指の腹の部分が引っかかって邪魔な印象があって、やっとボディの厚みが増してるのを実感する感じ。

・シャッター音は、X-T2と比較しても格段に小さくなった。ネットではシャッター音が安っぽいと言われているようだが、タッチ&トライのようにシャッター音に注視しているときはともかく、普段撮影するときは単純にシャッター音が小さくささやくようになった印象でしかなく、安っぽさは感じない。モデル撮影でシャッター音でモデルの気分を盛り上げるには向かないのかもしれないが、街角スナップでそっと撮影するにはこの仕様は悪くない。個人的には、「この機種は実はレンズシャッター機なのだ」と思い込むようにしている。そのぐらいささやくシャッター音なのだ。基本的にシャッター音が小さくなるというのは、フォーカルプレーンシャッターの進化とボディの凝縮・防塵防滴処理の掛け合わせなので好ましいことだと思っている。

全体的に、凝縮感が強く端正な雰囲気が漂い、NOKTON 35mmF1.2との組み合わせはピッタリ。長い相棒として付き合っていけそうかな、ととても気に入っている(もちろんX-T6として出てくるであろう後継機が魅力的なら買い替えるが、基本的にX-T5の内容で僕の希望はほぼ全て網羅された形になってしまったので、後継機はよほどの魅力が追加されないと買いにくいかもなあ)。

カメラのメニューセッティングの方は現在煮詰め中なのでもう少しやりくりしてからまとめようと思っているが、現時点のざっくりとした所感では

・40Mピクセルという超解像性能は持て余すかと思ったが、カメラ内で使う分にはデータの重さなど全く感じさせない処理速度なので満足。手元の64GBのSDXCカードで、F+RAWの設定で906枚撮影できるので、当面は問題ないかなあと思う。そのうち、128GBに買い換えようかな。

・フィルムシュミレーション・ダイナミックレンジ等々の設定は膨大すぎて煮詰めるのに時間がかかるなあ。ムック本が出てレシピなんかが公開されたらそれを参考にしようと思っている。今の時点では、X-T2はシャドー側をかなり浮かせる設定にしていたので、逆にX-T5もシャドーが少し沈みすぎているように勘違いしてしまう。
カラークロームエフェクト(そろそろカラークロームレッドに名称改めたほうが良くない?)、カラークロームブルーはどう使いこなしていったらいいのか大いに悩む。
明瞭度設定はONにすると処理反応が落ちるみたいなので、必要ならボディ内ではなくPC側で処理かなあ。スムーススキンエフェクトも当面使う予定はなし。

・僕はMF主体(というかほぼMFだけ)で撮影しているので、フォーカスレバーやフォーカスチェック機能等で効率よくピント位置を拡大できる操作方法をどうしようか悩んでいるのだけど、ぱっといじくる限り、X-T5では
フォーカス設定フォーカスチェックをONにすると、ピントリングを回すたびにフォーカスポイントが拡大される。AF撮影主体でMF微調整する人にはよさそうな機能だが、僕のようにピントリング回しまくる人にはピントリングを回すたびに拡大され、ファインダー内が騒々しすぎてイマイチだと思った。
■どこかのファンクションボタンフォーカスチェック機能を設定すると、ボタンを押すためにフォーカスポイントが拡大/縮小される(初期設定ではリアダイヤルのプッシュに割り当てられている)。X-T2ではこの機能を十字ボタンの上に割り当てていた。この機能で十分なのだが、いろいろ操作してみたところ、AF-ONボタンやリアダイヤルプッシュに割り当てると右手親指が若干窮屈な印象を受けた。また、AE-Lボタンは位置的に良いのだがこのボタンの出っ張りが少なく、親指の触感ですぐ見つけにくいのが難点あるいはAE-Lボタンに何か装飾のシールでも貼って分かりやすくするといいのかもしれない。
■今回、X-T5ではフォーカスレバー(ジョイスティック)押下時に「拡大/縮小」を割り当てることができ、これがフォーカスチェック機能と同等になる。これに組み合わせてフォーカスレバー操作を「AFポイントダイレクト移動」に割り当てることで、フォーカスレバーを8方向グリグリ動かして拡大する位置を決めた後、レバー押し込みでピント確認がとてもスムーズにできる。何しろ、フォーカスレバーは一等地にあるので、この操作が今のところとても気に入っている。
この設定はあくまでMF主体の使い方で、AF主体の使い方では別の割当のほうがいいのかもしれないが、当面上記3つめのフォーカスレバー割当で使い込んでいこうと考えている。

COSINA Voigtlander NOKTON 35mm F1.2 X-mount 簡単なレビュー

待望のフジXマウントの電子接点に対応するCOSINA Voigtlanderレンズ、NOKTON 35mm F1.2 X-mountが発売になったので、さっそくレビュー。
使用カメラボディはX-T2。

なお、使用前に
コシナ、Xマウント用フォクトレンダー第1弾「NOKTON 35mm F1.2」を8月に発売。
にある通り、
[1] 絞り値の表示をT値からF値に設定
【メニュー】→【セットアップ】→【表示設定】→【シネマレンズ使用時の絞り単位】→【F値】
[2] 被写界深度表示をフィルム基準に変更
【メニュー】→【フォーカス設定】→【被写界深度スケール】→【フィルム】
に変更しておいた方がいいらしい。
[1]を【T値】にしておくと、開放でT1.3と表示される。[2]は【ピクセル基準】にしておいてもピントの合う範囲の表示が狭くなるだけで実用上はあまり問題なさそうに思う。
その他、
[+α] シャッター方式をM+Eにする
【メニュー】→【撮影設定】→【シャッター方式】→【MS メカニカル + ES電子】
にしておかないと、メカニカルシャッターが1/8000まであってもF1.2ではすぐ露出オーバーになるので電子シャッターを補助的に使うようにしておいた方がいい。

あと、使用してかなり最初に気づいたが
・ピントリングの感触が独特。MF特有のトルク感はあるが、普通のMFレンズにあるいかにもグリースの粘りの感じがない。グリグリ、という感触ではなくサラサラ、とした感触。これはVoigtlanderの割と新しいレンズのCOLOR-SKOPAR vintage line 21mm F3.5と比べても違う。
で、しばらくいじっていて気付いたが上記の設定にもあるとおり、このレンズはピント位置(距離)情報を電子接点でボディと通信している。ピントリングを動かすとファインダー内の距離スケールが連動して動くし、X-Pro3をお借りして装着してみたらピントリングの移動に合わせてブライトフレームの位置が連動した。と言うことは、ピントリング内に距離エンコーダが入っていて、おそらくグリスは封入されてないんじゃないか、と言うこと。なので製造の緻密さでしっかりトルクを出す一方で、グリスの粘り感がないのじゃないかと思う。
ピントリングがオーバーインフまで回る。普通のMFレンズはピントリングを回しきったところが無限遠なのだが、このレンズは無限遠の少し先まで回るので、遠景を撮影するときに無頓着にピントリングを回すのではなく、ちゃんとピント合わせをしないといけない。この辺は上記と同じく距離エンコーダが入っていたりする関係なのだろうか? 正直、MFレンズなので回しきったら無限遠の方が操作は楽なのだが…。

【2021.11.28追記】
グリスの件については
https://www.cosina.co.jp/voigtlander/x-mount/nokton-35mm-f1-2/

高い精度で加工・調整された総金属製ヘリコイドユニットと、適度なトルクを生み出す高品質グリースの採用により、滑らかな操作感覚のフォーカシングを実現。微妙なピント調整を可能にしています。

とあるのでグリス使っているみたいです。高品質だからか、粘り気感はほとんどないけどね。
【2021.11.28追記ここまで】

また、今まではほぼ同じスペックの7artisans 35mm F1.2を使用していたので、COSINA Voigtlander NOKTON 35mm F1.2 X-mountとの違いをレンズ構成図から先に見ておく。

7artisans 35mm F1.2については、
http://www.stkb.jp/shopdetail/000000001162/より引用。

端的に言えばエルノスター型の光学系で一番後ろのレンズを三枚玉にした、と言う感じ。ここではゾナー系レンズとして説明。

COSINA Voigtlander NOKTON 35mm F1.2 X-mountについては、
https://www.cosina.co.jp/voigtlander/x-mount/nokton-35mm-f1-2/より引用。

端的に言えばダブルガウス型光学系(プラナー光学系)で絞りの前後に一枚ずつ補正レンズが入っている感じ。

光学系で見ると両者は全く異なることになるけど、大雑把に両者の光学系の特徴を書くと
ゾナー光学系:
メリット
■ 明るいレンズ(F2未満)を作れる
■ 貼り合わせレンズを使うことでレンズと空気の境界面を減らし、レンズコーティングの技術の低かった時代にはフレア・ゴーストの少ないレンズを作れた(このレンズに関しては張り合わせじゃないけど)
デメリット
■ バックフォーカスが取れないので、一眼レフ用標準レンズとして作るのは無理だった(ので一眼レフ用中望遠レンズの一部としてしか生き残らなかった)

ダブルガウス光学系:
メリット
■ 明るいレンズ(F2未満)を作れる
■ ゾナー光学系に比べるとバックフォーカスを取れるので、一眼レフ用標準レンズとして作ることが可能。
デメリット
■ レンズと空気の接合面が多いのでレンズコーティングの技術の低かった時代にはフレア・ゴーストを低減するのが困難だった(いまではほぼ問題ではない)

と言う感じ。ミラーレスの時代になり、バックフォーカスの問題がなくなったので7artisans 35mm F1.2はゾナー光学系にしたというところが面白い。一方でコシナは古典的と言うかダブルガウスに拘ったまま明るくしたというのが面白い。
いずれにせよ、現代的なF1.4以下の明るい超高性能レンズの場合、さらに発展してダブルガウス光学系の前後に補正レンズのための凸メニスカスを多数配置してデカ重だけど高性能、なんてのが多いのでそれに比べれば開放では収差を許容して絞りによる描写の変化を楽しむことが主体のレンズだということが(両者とも)わかるかな。

閑話休題。まず、外観や操作感から。

外観は意外と平凡な印象。XF35mmF2あたりとパッと見は違いに気づかない人がいるかもしれない。しっとりとした色合いの黒がボディによくマッチしているが、あまり主張はない。とはいえ、よく見ていけば距離指標などがしっかり掘り込みで美しいことには気づくのだが。
操作感は素晴らしいの一言。ピントリングもややサラサラした上質な操作感だし、絞りリングも適度なトルク、適度なクリック感が素敵。ここ最近は7artisans 35mm F1.2を使っていたので、もちろんこっちも操作感はMFレンズとして決して悪くはないのだが段違いの心地よさを感じてしまった。特に、デクリックな絞りに半ばあきらめの境地にあった中で、絞りリングのクリック感が心地よい。やっぱ写真用レンズは絞りリングにクリック感がないと。
今のところは操作に慣れていない点として、絞りを変更するときに思わずEVFから一旦目を離して絞りの数字を直接確認してしまう。今まで電子接点のないMFレンズを使っていたので完全にお作法化していて、このレンズはファインダー内にちゃんと絞り値が出ていることにまだ馴染まないのだ。まあ、そのうち馴染むだろうけど。

フィルターは特につけるつもりはないけど、特殊効果用フィルタとしてC-PLとIR76を。


出来ればZeiss POLが欲しかったけど46mm径のはなかった。


赤外線フィルターは結局レンズで想定している波長域を使うわけではなく、解像が落ちるので高価な日本製を買う必要はないと考えている。今回はIR72ではなくIR76にしてみた。このレンズは開放F1.2なので赤外線フィルタをつけても手持ち撮影ができる。

あと、フードも。


装着するとかっこいいんだが、C-PLフィルタと併用するとレンズフードがグルグル回ってイマイチなので今はいったん外している。将来的に、C-PLの方をつけっ放しにするか、フードの方をつけっ放しにするか悩むところ。


せっかくなので無駄に広角フードも買ってしまった。フード効果は極端に落ちるが、装着した時はこっちのがかっこよい。


この水平型は買ったけどまだ届いていない。

おまけで、レンズキャップ。


フォクトレンダーの46mmレンズキャップは現時点で終売しているので、ニコンのレンズキャップを使っている。キャップはわりかし落とすので。

と言うところで、描写感や使い勝手のレビュー。
今回は、今まで手持ちしていたほぼ同じスペックの7artisans 35mm F1.2と、おまけでsmc PENTAX-FA 31mmF1.8AL Limitedとの違いも一部書いておく。

まず、周辺減光について。jpg撮って出しだと周辺減光がわずかにある感じだけど、RAWをAdobe CAMERA RAWでストレート現像してPhotoshopで保存するとはっきりと周辺減光がある。カメラ内の電子補正がよく効かせてあるのだなあと分かる例だ。


COSINA Voigtlander NOKTON 35mm F1.2 X-mount F1.2
jpg撮ってだし。周辺減光はわずかにあるがあまり気にならない。が…


COSINA Voigtlander NOKTON 35mm F1.2 X-mount Adobe CAMEREA RAW F1.2
これがAdobe CAMEREA RAWで現像するとこうなる。Adobe CAMEREA RAWってレンズプロファイル自動適用で周辺減光など撮ってだしと同じように補正されるものだとばかり思っていたが、このレンズにはまだ対応していないのだろうか…。


COSINA Voigtlander NOKTON 35mm F1.2 X-mount Adobe CAMEREA RAW F1.4


COSINA Voigtlander NOKTON 35mm F1.2 X-mount Adobe CAMEREA RAW F2
減光範囲は四隅にかなり追いやられるが相変わらず周辺減光はしっかりわかる。


COSINA Voigtlander NOKTON 35mm F1.2 X-mount Adobe CAMEREA RAW F2.8


COSINA Voigtlander NOKTON 35mm F1.2 X-mount Adobe CAMEREA RAW F4
完全に周辺減光が消えたわけではないがここまで行けば気にならないだろう。

次に、近接時の描写について。


COSINA Voigtlander NOKTON 35mm F1.2 X-mount F1.2
ssが妙に遅いのはCPLフィルターつけてたことを忘れてたから。


COSINA Voigtlander NOKTON 35mm F1.2 X-mount F2.8


7artisans 35mm F1.2 F1.2


7artisans 35mm F1.2 F2.8

ラーメンの具材では必ずしもピント位置がよく撮れていないので、丼の縁の描写なども参考にしてほしい。F1.2では、ピント面の乗りはCOSINA Voigtlander NOKTON 35mm F1.2 X-mountに若干軍配が上がる。ボケの素性の良さは甲乙つけがたい。いっそのこと開放は7artisans 35mm F1.2の方が画面全体の緩さ、ボケの感じでは相性が取れていていいくらいかもしれない。F2.8ではCOSINA Voigtlander NOKTON 35mm F1.2 X-mountの方がかなり引き締まる(と言うか、7artisans 35mm F1.2の方は絞り指標をF2.8にしたはずだが明らかにF2.8よりは開いたボケ具合だ。この辺は7artisans 35mm F1.2は大雑把だろう)。


smc PENTAX-FA 31mmF1.8AL Limited F1.8
おまけでsmc PENTAX-FA 31mmF1.8AL Limitedも。間違えて焦点距離設定35mmのまま撮影してしまった。このレンズ、ペンタの一眼レフに載せるとこの焦点距離明るさの割にコンパクトなのだが、さすがにフジに装着するとマウントアダプタの重さやら本来フルサイズ用でAPS-Cサイズ専用ではないのでかなり大きく重くなる。
しかし描写は恐ろしく素晴らしい。ボディ内でレンズ内の補正なんか何もいらないレベルで優秀。ついでに言うと、フルサイズ用のレンズなので上記2本のレンズと比べると周辺光量の豊かさも全然違う。
これでこのレンズはF4ぐらいまで絞るとカリカリの描写になるので、これはこれで優秀なレンズ。早くPENTAX K-3 mkIII買って使いまくりたいなあ。

次に、中景の描写。


COSINA Voigtlander NOKTON 35mm F1.2 X-mount F1.2
被写体位置まで2mぐらい。開放でもわりかしよく解像していると思う。


COSINA Voigtlander NOKTON 35mm F1.2 X-mount F5.6
ここまで絞れば解像も文句なしだが、F1.2の浮き出てくるような立体感の方が面白いか?

まあまあ遠景の描写。7artisans 35mm F1.2と比較。


COSINA Voigtlander NOKTON 35mm F1.2 X-mount F1.2


COSINA Voigtlander NOKTON 35mm F1.2 X-mount F5.6


7artisans 35mm F1.2 F1.2


7artisans 35mm F1.2 F5.6

被写体まで10mぐらい離れてるかな。7artisans 35mm F1.2は開放で盛大にゴーストが。F4でもゴーストは消えず、F5.6でやっと目立たなくなった。この辺はハレ切りやフードである程度対策は出来るとは思うが。あるいはゴーストが出やすい方が面白い写真を作れるととらえるか。一方でCOSINA Voigtlander NOKTON 35mm F1.2 X-mountはピントの山を探すのが大変。この写真でも若干ピントを外している感じがする。F5.6まで絞ると、周辺部までCOSINA Voigtlander NOKTON 35mm F1.2 X-mountの方が安定しているようだ。7artisans 35mm F1.2はF5.6でも周辺部が若干流れる。

その他、自由作例。

COSINA Voigtlander NOKTON 35mm F1.2 X-mount F1.2
FSクラシッククローム+グレインエフェクトがあるはずなので描写のサンプルにはならないけど、ドピーカンの晴れと言うコンディションなのでこれでss1/32000(ISO200)。
錆びた機械の質感と立体感はいいと思うのだが、こんな被写体でシャッタースピードカンストするので注意。


COSINA Voigtlander NOKTON 35mm F1.2 X-mount F1.2
トンボを最近接で撮ろうと、ピントリング回しきってジリジリと近づいていくのが楽しい。トンボが逃げそうで逃げないところでピントが微妙なのを何枚か連射。仕上がりはトンボのお尻が背景に溶けていってしまう感じで面白い。似たような感じでF2まで絞るとトンボの頭まではだいぶくっきりになるだろう。


COSINA Voigtlander NOKTON 35mm F1.2 X-mount F1.2


COSINA Voigtlander NOKTON 35mm F1.2 X-mount F2
F2ぐらいまで絞って葉脈がぱっきり写ってる方がいいかな。絞りコントロールで遊べる典型例で楽しい。


COSINA Voigtlander NOKTON 35mm F1.2 X-mount F1.2
コスモスのサンプル写真は5チャンネルの方にあげたけど、レンズの届いた時期がそろそろコスモスの終わりの季節だったので今一つだった。ボケはとてもきれい。

COSINA Voigtlander COLOR-SKOPAR vintage line 21mm F3.5 Aspherical VM 簡単なレビュー(富士Xマウント)

COSINA Voigtlander COLOR-SKOPAR vintage line 21mm F3.5 Aspherical VMを買ったので簡単にレビュー。
なお、使用はフルサイズマウントではなくFuji Xマウント(Fujifilm X-T2)なのでAPS-Cサイズでの使用。

もうそろそろ発売になるが、COSINA Voigtlander NOKTON 35mm F1.2 X-mountが発売になるので、それに合わせて手元のレンズラインナップを再構築中。
将来的には、XF10-24/XC16-50/XC50-230/XF70-300/XF2XTCと純正レンズを買いそろえて、NOKTON35F1.2X/COLOR-HELIAR75F2.5Lとそろえようと思っている。
で、そんなことを妄想しながらレンズをいろいろ見ていたら、vintage lineの21mmが欲しくなってしまった。換算32.5mmなので、あまり得意な画角ではないのだが(僕は換算28~35mm画角はあまり好きでない、PENTAX FA31mmはAPS-Cで使うなら最高に使いやすいのだが)、このレンズは発表になったときもめっちゃかっこいいと思っていて、ぜひ欲しいと思っていたのだ。
で、他の中華レンズをほとんど処分したのに合わせて思い切って買ってしまった。

ついでに、マウントアダプタはVoightLander VM-X Close Focus Adapterを購入した。

富士純正のMマウントアダプターも持っているのだが、別に純正だからと言うほどに使い勝手が良いわけでもない(焦点距離変更用のボタンとかついているが、シェーディング補正とかは使うこともないし)し、ならばMマウントレンズでだいたいの場合に泣き所となる近接性能を補うマクロフォーカシング機能がついている方が魅力的に覚えたからだ。

で、装着した感じはこんな感じ。


VM-X Close Focus Adapterも合わせて、シルバーと黒の縞々が繰り返しながら先端の方に向かって先細りするデザインになった。写真にするとなかなかかっこいいのだがぱっと見は先細りで弱弱しく見えるので、フードを追加してみた。


フードはバヨネットで装着できる純正もあるのだが、あまりかっこよさそうに見えなかったのでamazonでよく売ってる穴あきタイプの金属フード。このレンズの場合はフィルター39mm径で。このタイプの穴あき金属フードは広角用の薄型と標準用の厚み普通型が売っているけど、まあ広角レンズなので広角用の薄型が無難だと思う。

デザイン的にはこのフード付きの方が好き。バッグの中にしまうのには若干出っ張りが増えるが、取り出すときにレンズとフードの間の段差のところをがっと握って取り出せるので楽かもしれない。飽きたらフード外すかも。

使用感としては、ピントリング、絞りリングはやや軽め。小型のレンズなのでこんなもんか、と言う軽さ。絞りリングにクリック感があるのは気持ちいい。最近は動画用だったり手抜き工作だったりで絞りリングがクリック感のないタイプが(特に中華では)多いけど、やっぱり絞りはクリックがある方が写真レンズらしくて好きだな。

と言うところで、描写感や使い勝手のレビュー。

とりあえずラーメンでテーブルフォト。これでVM-X Close Focus Adapterを使わない最短撮影距離。50cmまで寄れるのだが、より感としてはもう一つ寄りたい感じだ。


VM-X Close Focus Adapter併用でまあまあな撮影距離に。実際にはもっと寄れるが、そんなに寄っても仕方ない感じ。
F3.5のレンズなのもあり開放からパキパキによく写る。レンズの味とか考える要素なし。ここのところ、こういう写真は35mm(換算50mm)でばかり撮っていたので、イマイチ感覚がつかめない。

次は遠景のサンプル。

開放F3.5。

F5.6。

F8。

F16。
全部ピントは無限遠固定。左下の草あたりを等倍表示して比較するのが手っ取り早いと思うけど、絞ろうが描写はほとんど変わらない。APS-Cでは周辺までパッキパキ。あえて言うなら開放F3.5はAPS-Cで使っても若干の周辺減光がある
購入前、このレンズに関するレビューがネットにあまり転がってなくてなんで不人気なんだろうなあと思ったが、自分で買ってみて分かったがこのレンズはデザインはかっこいいものの写りが完璧すぎてレンズの味とかなにもないので語るところがないのだなあ、と思った。周辺減光を気にしなければ常に開放で使って問題ないかなあと(広角だから被写界深度深いしね)。
21mmの開放F3.5で、許容錯乱円をAPS-Cなので0.02mmで計算すると過焦点距離6.3mで、ピント位置を6mぐらいに設定しておけば3m~無限遠がピント範囲になるので、この設定でピント合わせのことは忘れてスナップするのもいいかもしれない。


撮影日は寒冷前線の雨が抜けた後のピーカンの晴れ(大気中のチリも落ちたのでピッカピカだった)だったのだけど、逆光で暗部はストンと落ちた。このレンズのコントラストはしっかりしてる。曇りぐらいの平べったいコンディションの光の方が扱いやすいかもね。あまりしっかりテストしていないけど、逆光に伴うフレアやゴーストも心配する必要はないだろうなあ。


改めて近接のサンプル。稲穂でテスト。最短撮影距離50cmでこんな感じ。


VM-X Close Focus Adapter併用でこんな感じ。レンズ前1cm(最短撮影距離10cm未満?)とかのレベルなので、まったく実用ではない。レンズの影が被写体に落ちちゃう感じ。アダプタ併用すると近接の心配はいらないですよ、程度の話かな。


当たり前だけど歪曲収差はよく抑えられている。

X-T2の小旅行用に必要な備品を洗い出してみた

来月、再来月と東京方面へ一泊二日~二泊三日程度の小旅行に行くので、その時用のFUJIFILM X-T2用の撮影小物を適当に買いそろえた。
ので備忘も兼ねて簡単に紹介。
友人に会ったり、買い物をしたり、イベントに行ったりする傍らで東京スナップをすることを想定している。まあ、一日に撮影しても最大800枚程度、今回はフルに撮影日に組んでいるわけではないことを考えると実質は一日400枚程度になるだろう(とはいえ一応800枚を目安に検討)。連射の多い撮影を想定している人はバッテリーとSDカードに関してもっと多めの見積もりが必要になるだろう。

■カメラボディ
今回のボディはFUJIFILM X-T2。人によってはサブボディを持つ人もいるかもしれないけど、僕は一台だけもてば十分かと思っている。

■レンズ
手持ちの物を2、3本ピックアップ。今回は六本木の東京ミッドタウンにあるフジフイルムスクエアに行って無償レンタルなども試してみたいと考えているので、レンズはなるべく少なめを想定。

■メモリーカード
元々、X-T2用にはSDXC UHS-IIの64GBのカードを購入していた。が、これで撮影できる枚数が約1600枚で、まあ足りるとは思うのだがちょっと心もとなく感じたので、悩んだ挙句、バックアップになら思い切って大容量にしてしまえ、とUHS-Iの256GBを買い足してしまった。

こんな変則的な構成にするのなら、素直に最初からUHS-IIの128GBを一枚買っておけばよかったなあ、と若干後悔。

■バッテリー
バッテリーはもともとNP-W126Sを3本構成で使っているので、全部持っていけば問題ない。概ね、1本で300枚ぐらいは撮影できるので3本あれば900枚は確保できる計算になる。

互換バッテリーもあるが、僕は純正品を買うようにしている。飛行機や撮影会などでひたすらバッテリーが必要なら、予備用に互換品を数本買うと言う選択肢もいいかもしれない。

■バッテリーチャージャー
普段は自宅で純正バッテリーチャージャーを使っているが、純正の付属チャージャーでは一度に一本しか充電できない。他社では純正で一度に2本充電できるチャージャーを用意している会社もあるが、フジフイルムでは残念ながらそう言う製品はないようだ。
日中、最大3本使うことを考えると、1本づつチマチマ交換するのは面倒なので、ここはサードパーティ品で一度に2本充電できる製品を購入することにした。

サードパーティ品は安全性的に積極的には使いたくないのだが、まあ旅行中の一時的利用だし問題ないだろう。X-T2はUSB接続すればボディ内でも充電できるので、最大3本同時に充電もできることになる。

■充電用ケーブル
ケーブルは100均の巻き取り式USBケーブルで済ませる。スマホ用・タブレット用・Walkman用・バッテリーチャージャー用・X-T2本体内充電用で最大5本必要になる。まあ全部同時にやる必要はないとは思うけど。

■USB充電器
上記の説明の通り、最大5口使う可能性があるので5口チャージャーがあると便利なのだが、定番のAnker製品で調べたところAnker PowerPort Speed 5はちょっと大きめでかさばりそうなので、妥協してAnker PowerPort Speed 4で済ますことにした。Anker PowerPort 4と言う製品もあり、そっちのが安いのだがまあ将来的にQCを使う可能性もあるのかなあ…と1ランク上の方を買っておくことにした。

■清掃用品
清掃用品は普段持ち歩いているものと同じ。ブロアー、レンズペン、クリーニングクロスの三点セット。実際には外出先で使うことはあまりない。

僕が使っているブロアーはこれ。僕は黒を買っているが、今見てみると黒以外が捨て値で売ってるので他の色でいいと思う。別にこれに限らなくてもいいけど、携帯用のブロアなので扁平な平べったいタイプの物の方が便利。小さすぎると風が弱すぎるので多少は大きさがあった方がいい。また、僕の使っている製品は普段は吹き出しノズルの部分を外して反対向きにし、ブロア内に装着することで若干コンパクトにすることができる(非推奨の使い方かもしれない)。のでノズルの部分が取り外しできる製品の方が携帯性がいい。

レンズペンはかさばらないので一応持っているけどほとんど使わない。レンズ用に考慮されていると言ってもレンズペンの先でレンズ前面をゴシゴシするのは抵抗があるし。どちらかと言うと反対側のブラシで軽くホコリを払う程度。

クリーニングクロスは正直何でもいいと思う。おススメは大小二枚もち。大は上記のようなものや、セーム革など。10cm四方よりは大きめなサイズを選んでおくと扱いやすい。これで清掃はスマホやタブレットの表面などなんでもまかなう。…が、レンズのガラス面だけは共用するとクロスにチリが付着していたりして嫌なので避ける。ガラス面の清掃だけに関しては、スマホやタブレット用の保護フィルムなんかを買うと小さいクリーニングクロスが付属しているので、ああいうのを未開封にしておいて携帯し、使い捨てにする。

■フィルタ

フィルタは気合入れる時は77mm径のPL/ND8/R72のセットを持っていくのだけど、かさばるので普段は58mm径のPL/R72セット。

なぜかCPLは無駄に高級品、R72は無駄に安物。R72なんて解像度あまり要求しても仕方ないかなあと今回安物を買ってみたのだけど、なにぶん冬場なので草木の緑がなく、赤外写真効果の具合がまだ確かめ出来ていない。ざっくり見るに、このフィルタでND換算で5段分ぐらいの効果があり、Kenko ZetaのR72はND換算で10段分ぐらいあった気がするので、ちょっと効果が薄いかもしれない。
防護フィルタの類は使わない。

■その他、カメラバッグ・カメラストラップなど
省略。

【2018.4.7追記】
実際に使ってみた感想。
二日間の撮影だったのだが、初日は天候が悪かったこともあって撮影枚数100枚ほどとちょっと低調に終わった。ので、バッテリは1本で事足りた。
二日目は寒いものの天候は良かった。また、レッドブル・トロロッソ・ホンダのイベントを見に行ったところ、モトクロスのショーがあり、せっかくなので珍しいからと連射しまくった。撮影枚数は通常のスナップが70枚ほど、イベント中の撮影が150枚ほど。その結果、イベント途中でこの日新しく入れたバッテリがほぼ終わり、予備バッテリに交換した。
と言うことで、二日間総計で300枚を少し超える程度の撮影で、バッテリは1本が空に、2本がだいぶ少なくなったものの足りる、と言う状態で3本体制なら充電器がなくてもギリギリ足りる状態だなあと言う感じだった。
※なお、レッドブル・トロロッソ・ホンダのイベント中はAFでは追い切れずMFで撮っていたので、AFを多用すればもう少しバッテリは必要だったと思う(それでも3本で賄えたとは思うが)
今月終わりにも(今度は3日間の予定で)出かけるので、もう一回出かけた結果の報告を書く予定。

上記のような撮影枚数なので、SDXCカードも64GBのみで事足りた。

また、撮影のため歩いている最中は、ストラップはPeakDesignのLeashが便利だった。普段はネックストラップはカバンにしまう際に邪魔なのでハンドストラップのcuffを使っているのだが、さすがにカメラぶら下げっぱなしで歩き回るのにはネックストラップの方が便利だった。
【2018.4.7追記ここまで】

X-T2用にいろいろなソフトシャッターレリーズボタンをつけてみた

今使っている富士フィルムのX-T2にはシャッターレリーズにケーブルレリーズ用のねじ切り穴がついていて、いわゆるクラシカルなソフトシャッターレリーズボタンを装着して遊ぶことができる。
ので、いくつか購入して装着感を楽しんでみたのでご紹介。
ケーブルレリーズ用のねじ切り穴はカメラがMFの時代には当たり前のようについていたので、例えばPENTAXならLX用のソフトレリーズボタンが安価に販売されていたが、その後カメラがAFの時代になるにつれレリーズケーブルは電気的な接点の物に置き換わってしまい、見かけなくなってしまっていた(そうは言いつつクラシックカメラブームがあったので結構流通はしていたが)。現在では、NIKONのDfが貴重なねじ切り付きシャッターレリーズなので、それに合わせてNIKONからAR-11と言う純正のレリーズボタンが出ている。おそらく、カメラーメーカーの純正品で出ているのはこれだけだろう。

残念ながらAR-11はまだ購入していないのだが、結構ごつそうな印象である。

また、ソフトシャッターレリーズボタンは簡易なねじ切りのため、時々ゆるんで外れてしまい、紛失してしまうことがある。僕の手持ちで確認する限りでは、ねじ切りがうまくかみ合いそう簡単に外れないものとねじ切りのかみ合わせが悪く結構紛失し易そうなのがあるようであり、これは製品仕様だったり個体差だったりである程度仕方ないところがある。ので、「基本的に外さない」と言うポリシーの場合は、ねじ切りを固定する接着剤を使うことを検討してみてほしい。

僕も多少使ってみたが、結構がっちり固定されるのでお勧めである。青いどろっとした液体で固定され、外そうと思えば外すこともできるのでカメラボディやレリーズボタンの再利用も可能。ただし、相当強力に固定されるので、手で回したぐらいではびくともせずペンチなどでレリーズボタンをグリッと回さないと固着を外せないので、例えば外出した際にちょっとケーブルレリーズを装着したいからレリーズボタンをはずそう、なんて思った時には多分無理なので、その辺は自分の用途を勘案しながら使うかどうかは決めてほしい。

以下本題。


今回登場するシャッターレリーズボタンたち。

・cam-in ソフトシャッターボタン レリーズボタン 超薄型 / 凸面 (直径9mm) (マットブラック) CAM9006

色々試した末、結局一番無難なこれを普段使用にしている。色が黒なので、収まりがいいと言うかカメラに何の差し色も加えない代わりに無難なのと、凄くレリーズの厚みが薄いので装着の違和感がメチャクチャ少ないところが良い。ただ、カメラのおしゃれ感がゼロなのでもっと目立つ色を装着したいと思う人もいるだろう。また、このボタンのネジきりは素性が良いらしく、前述のネジ止め剤を使わなくてもそう簡単にボタン脱落の心配はないようだ。


装着した図はこんな感じ。「え、これこういうカメラでしょ?」と思うぐらい何の違和感もない。


横から見ると厚みがこんな感じ。他のレリーズボタンの写真と見比べてみればわかるが、めっちゃ薄いですこれ。

・cam-in ソフトシャッターボタン レリーズボタン 超薄型 / 凸面 (直径9mm) (レッド) CAM9004

上記と同じレリーズボタンの色違い。赤となっているが、ほんのり朱色がかっている。カメラへの差し色を考えるとこっちのが似合うかなあと思ったが、ちょっと賑やかすぎる感じなので僕はあまり使っていない。
この後、F-Fotoの同じく赤いレリーズボタンも紹介するが、こちらのcam-inの方はボタンの表面が凸面、F-Fotoの方はボタンの表面が凹面となっている違いがある。またF-Fotoの方が若干濃いワイン色、ボタンの厚みがある、などの違いがあるので好みで選んで買い分けてほしい。僕の場合、最初は凹面の方が指が吸い付いてレリーズを押しやすいかと思ったが、cam-inの凸面でもレリーズの押し易さはそんなに悪くないと感じた。


装着した図はこんな感じ。結構目立つ差し色になる。カメラって文字の墨入れが白を基調としつつ赤や黄色が入ってることが多いので、ボタンも赤や黄色程度の差し色にしておいた方がガチャガチャ感はまだ少ないかと思う。


横から見た図。これも厚みがほとんどない。

・cam-in ソフトシャッターボタン レリーズボタン 超薄型 / 凸面 (直径9mm) (真鍮色) CAM9008

同じシリーズの色違いをもう一つ。真鍮色なら無難な差し色になるかなあと思って買ってみた。が、X-T2の黒はマットブラック気味で、使い込んで角が削れて真鍮が出てくる、とかではないのであまり相性はよくないかなあと感じた。


装着した図はこんな感じ。僕にはちょっと浮いてるように見えるが、人によっては相性良く見えるのかもしれない。


横から見た図。

・cam-in ソフトシャッターボタン | レリーズボタン 創作型 緑の花 – CAM9116

これはちょっと遊び心で購入してみた。差し色と言うよりは賑やかしレベル。今まで紹介してきたcam-inの物は薄型だったが、これは標準的な厚みなので存在感がだいぶ違う。


装着した図はこんな感じ。凄い賑やかになるかと思ったらそこまでではない。けどまあちょっと普段使いではないですね。


横から見た図。厚みがそこそこある。人によってはこのぐらい厚みがある方がレリーズボタンを押しやすいと感じる人もいるだろう。一方ででっぱりが強くなる分、不意に脱落するリスクが若干増えるのは気をつけたいところ。

・エフフォト F-Foto ソフトレリーズシャッターボタン 各社カメラ対応 凹タイプ (レッド) SB-R

これはamazonでは人気商品なようだ。一番無難なんだと思う。僕も最初はこれを買ってみた。cam-inの赤色のところでも少し触れたが、このレリーズボタンは凹面になっているのでレリーズボタンを押し込む時に指に吸い付く感じがあり、これを気にいる人も結構いるんじゃないかと思う。一方で厚みが結構あるうえに、どうもねじ切りの形がX-T2とは相性が良くないようで結構簡単に脱落して紛失のリスクがある。のでこれをメインに使う人はネジ止め剤を併用することをお勧めしたい。


装着した図。どうもカメラ側の発色がうまくいかなかったが、このレリーズボタンは赤と言っても若干ワインレッド気味の深い赤味。


横から見た図。厚みがあるうえにネジの差込が甘いように見えるが、これ以上ねじ込みは入らない。のでちょっと浮き上がっているかのような印象を受ける。

・エフフォト F-Foto ソフトレリーズシャッターボタン 各社カメラ対応 凹タイプ (シルバー) SB-S

上記のF-FOTOのシルバータイプ。個人的には存在感が中途半端かなあと感じた。シルバーボディのカメラに装着すると相性がいいのかもしれない。


装着した図。存在を主張しているようなしていないような感じがある。赤だと主張が強すぎでこちらの方が似合うと感じる人もいると思う。


横から見た図。このレリーズボタンも使うのならネジ止め剤をお勧めする。

・蔵セレクション KOMA-100 MD [チタン製レリーズボタン 小丸 マットシルバー]

これはやたら高い。チタン製だし一生モノになるかなあと思って購入したのだが、失敗だった。単純に直径が大きすぎで、不恰好だ。このレリーズボタンはシャッター巻き上げ軸とシャッターレリーズが同軸にあるような古いカメラだと似合うのかもしれない。サイズ感が分からず購入してしまうのはネットショッピングの欠点。


装着した図。明らかにフロントヘビーって言うかデカすぎ。質感はいいだけにもったいない。二回りぐらい小さいデザインで作ってくれないかなあ。製品名に「小丸」って入ってるのにちっとも小さくない。


横から見た図。実はねじ切りの相性もさっぱりよくない。凄い浮き上がっていて違和感が凄い。

・名称不明 緑七宝仕上げ風シャッターレリーズボタン

これはもう15年以上前にマップカメラ店頭で購入したもの。なぜ緑なのかと言うと、PENTAX MXにFA Limitedレンズを装着して愛用していて、FA Limitedについている緑七宝のフィンガーポイントと合わせるためにこの色にしたのだ。これは当時の組み合わせにはよく似合っていた…と言うことで今回久しぶりに持ち出して装着してみた。


装着した図。案外差し色としては悪くないと思う。でもやっぱ装着するのならペンタだよなあ。


横から見た図。cam-inの薄型ほどではないが、かなり薄め。

なお、最後にオマケでこれらのレリーズボタンを裏側から(ねじ切り側を)見るとこんな感じ。


F-Fotoのシルバーはネジ止め剤を使ったことがあるので残っている。これはきちんとピンセットなどで清掃すれば取り除くことができ、F-Fotoのレッドには残っていない。
CURAのチタンレリーズはネジ止めの径が明らかに大きすぎるようにも見える。