購入したSurface Go 2 LTE SUF-00011 のインストールメモ。
・購入後、最初にやったこと
まず、初期起動。デスクトップで使っているMicrosoftアカウントでログイン。
そして、Windows Updateをやったが、これは先にWindows 11へのアップデートをしてしまった方がよかったかもしれない。Surface関連のデバイスドライバ等らしきものとWindows10の22H2累積アップデートで3、4時間かかってしまった 。
次に、Windows11へアップデート。これは、Windows11が入るか適正チェックみたいなソフトを一回入れないとWindows11をインストールできなかった。
Windows11が立ち上がると、自動的にOffice365が入っているが、これはOffice365のPro Plusなのでアンインストールする(EnとJa入っているが両方ともアンインストール)。そのうえで、live.comのサイトからOffice365をダウンロード・インストールして自分のライセンスに紐づけた。
その後もWindows Updateを繰り返して、とりあえず最新の状態になるまで更新。
・Windows11関係のセットアップ
Windows11アップデートの際に入れたチェックソフトはアンインストール。
壁紙は画面回転があるので1920×1920 の画像を用意すること。
ややマニアックな設定変更はWinaero Tweaker が便利。日本語化もできる。
その他、通常ではアンインストールできないアプリを一括でアンインストール。
[スタートボタン] 右クリック→[ターミナル(管理者)] を開いて、以下のコマンドを実行。
Get-AppxPackage Clipchamp.Clipchamp | Remove-AppxPackage # Clipchamp
Get-AppxPackage Microsoft.549981C3F5F10 | Remove-AppxPackage # Cortana
Get-AppxPackage Disney.37853FC22B2CE | Remove-AppxPackage # Disney+
Get-AppxPackage MicrosoftTeams | Remove-AppxPackage # Microsoft Teams
Get-AppxPackage Microsoft.Todos | Remove-AppxPackage # Microsoft To Do
Get-AppxPackage Microsoft.MicrosoftOfficeHub | Remove-AppxPackage # Office on the Webへようこそ
Get-AppxPackage Microsoft.People | Remove-AppxPackage # People
Get-AppxPackage Microsoft.MicrosoftSolitaireCollection | Remove-AppxPackage # Solitaire
Get-AppxPackage SpotifyAB.SpotifyMusic | Remove-AppxPackage # Spotify
Get-AppxPackage Microsoft.GamingApp | Remove-AppxPackage # Xbox ストア画面
Get-AppxPackage Microsoft.XboxGamingOverlay | Remove-AppxPackage # Xbox Game Bar
Get-AppxPackage Microsoft.Xbox.TCUI | Remove-AppxPackage # Xbox その他
Get-AppxPackage Microsoft.XboxGameOverlay | Remove-AppxPackage # Xbox その他
Get-AppxPackage Microsoft.XboxIdentityProvider | Remove-AppxPackage # Xbox その他
Get-AppxPackage Microsoft.XboxSpeechToTextOverlay | Remove-AppxPackage # Xbox その他
Get-AppxPackage Microsoft.ZuneVideo | Remove-AppxPackage # 映画 & テレビ
winget uninstall “windows web experience pack” #ウィジェット
Get-AppxPackage Microsoft.WindowsCamera | Remove-AppxPackage # カメラ
Get-AppxPackage Microsoft.WindowsAlarms | Remove-AppxPackage # クロック
Get-AppxPackage Microsoft.YourPhone | Remove-AppxPackage # スマホ同期
Get-AppxPackage Microsoft.BingWeather | Remove-AppxPackage # 天気
Get-AppxPackage Microsoft.Getstarted | Remove-AppxPackage # ヒント
Get-AppxPackage Microsoft.WindowsFeedbackHub | Remove-AppxPackage # フィードバック Hub
Get-AppxPackage Microsoft.Windows.Photos | Remove-AppxPackage # フォト
Get-AppxPackage Microsoft.MicrosoftStickyNotes | Remove-AppxPackage # 付箋
Get-AppxPackage Microsoft.WindowsSoundRecorder | Remove-AppxPackage # ボイス レコーダー
Get-AppxPackage Microsoft.WindowsMaps | Remove-AppxPackage # マップ
Get-AppxPackage microsoft.windowscommunicationsapps | Remove-AppxPackage # メール、カレンダー
Get-AppxPackage Microsoft.ZuneMusic | Remove-AppxPackage # メディアプレーヤー
Get-AppxPackage Microsoft.OneConnect | Remove-AppxPackage # モバイル通信プラン
参考:Windows 11の標準アプリをまとめてアンインストール(削除)する方法
もしも上記の中で使うものがあったら残すこと。[メール、カレンダー]などはGoogleカレンダーとの紐づけなどには使えるので、残してもいいかもしれない。[ウィジェット]も使いたい人は残せばいい。僕はタッチパネルを左端からスライドしたときに出てくるのが邪魔なので消してしまった。なお、上記で消したものはいずれも別のコマンドで復活もできるが、省略。
・Androidアプリを使うためのセットアップ
ここは若干無謀なこともやっている。
まず、Microsoft Storeで「Amazon Appstore 」を検索し、インストール。なお、このAmazon Appstore 自体は全く使えない 。かろうじて使えそうなアプリはKindleぐらいだが、KindleならWindowsアプリもあるわけで…。その他はブラウザアプリ(Firefoxとか)すら見当たらない。
とはいえ、Amazon Appstore をインストールするとWindows Subsystem for Android (WSA)もインストールされた状態になるので「開発者モード 」を開き、ONにする。
次に、WSA-Pacman をインストール。これで、apkファイルを拾ってくればダブルクリックでインストール出来るようになる。
参照:WSA-Pacman
で、問題のapkだがこれが普通には入手しようがないので怪しいサイトを使うことになる。僕の場合はapkpureというサイトを利用した。これでapkファイル自体は入手できるが、Google Playが入っているわけではないのでGoogle Play側でそのアプリのアップデートがあったら自分で都度更新しないといけないことになると思われる。
で、以下実際にインストールしてみたアプリの印象。
ウィンドウはWindowsに準じるので、最大化はできるものの全画面表示はやりにくい 。最大化はタイトルバーダブルクリック等でできるが、タスクバー(設定で消すこともできなくもない)、タイトルバーは残る。最大化はF11 キーを押さないといけないが、物理キーボードのついていないタブレット端末でF11 を押すのは面倒くさい(仮想キーボードのレイアウトをクラシックに変更すると一応出ては来る)。
また、Androidの戻るボタン等がない ので操作は若干やりにくい。
縦・横は画面の向きにちゃんと連動する。
AndroidアプリとしてのストレージはWindows11のシステムドライブ内を利用し、AndroidアプリからmicroSDXCポートにはアクセスできない 。AndroidアプリからBluetoothにもアクセスできない っぽい。AndroiアプリからWi-Fi、携帯ネットワーク等には問題なく接続できる 。
なお、Androidとしても記憶領域はWindows内にVHD(仮想ハード ディスク) の形式で格納されているようで、例えばAndroidアプリで保存した何らかのファイル(例えばjpgファイルとか)にWindows側から直接アクセスすることはできない 。もしどうしても取り出したいのだとすれば、Android開発環境を入れてadbコマンドを実行する形で取り出せるが、はっきり言ってめんどくさくてやる気がしない。むしろAndroid側からgドライブとかのクラウドに保管して取り出す方が多分楽なんだろう。
以下、個々のアプリ。
・楽天マガジンアプリ :問題なし。普通に起動して普通にログインしてお気に入り雑誌を自動ダウンロード・閲覧できる。楽天マガジンそのものはWebアプリとしてブラウザ閲覧できるのだが、あらかじめダウンロードしておいたり出来る点で便利。ただ、画面の左右両端に近いところをタッチすると、右端ではWindows11の通知メニューが出てしまうのが若干煩わしい。
・Comic Fuz :問題なし。まあ今はこのアプリでコミックほとんど読んでいないのだが。
・Reader by Sony :使えるようにするにはちょっとテクニックが必要。Reader by Sonyは起動後、ログインするのにブラウザアプリが必要になるのだが、ここで(apkの)ChromeアプリをインストールしてもChromeアプリの起動にGoogle Playが必須なため、まともに起動しない。そこで、(apkの)Firefoxアプリをインストール し、Reader by Sonyの初回ログインを行うと、うまくログイン出来てReader by Sonyアプリが使えるようになる。初回ログイン時やその後の閲覧時に若干フリーズしたり等やや不安定さは感じるが、とりあえず問題なく使える。あえて言うなら、問題点はダウンロードしてくるコミックが遠慮なくWindowsシステムのドライブを圧迫してくること。これを考えるとSurface Goも256GBのストレージあれば憂いはなかっただろうなと感じる。
・Formula1アプリ :Live Timingが起動しなかったので使えない。
・どこでもDIGA :ダメ。起動するとスプラッシュウィンドウ的に起動画面が出るが、そのままアプリ終了して閉じてしまう。多分DTCP-IP関係的なものあるしダメなんだろう。まあDixim Play for DIGAを使うので支障はない。
・FUJIFILM Camera Remote :Bluetooth関係がダメなのでほぼ役立たず。
新しいタブレットPC(タブレット端末の置き換え)で、Surface Go 2 を購入したので、備忘。
まずは購入にあたっての動機や選定煮詰めを。
僕の場合、ここ10年ほどはずっとスマホ(携帯電話)、タブレット(Androidだったりその他だったり)、デスクトップPCの構成で使っている。
タブレットPCは最初Galaxy Tab だったかな、まだAndroid3(HoneyComb)だった端末辺りから使い始めて、Xperia Z Tablet 、Xperia Z2 Tablet 、iPad Air 4 、NEC LAVIE T11 T1195BAS と乗り換えてきた。
一番長く使ったのはXperia Z2 Tablet かな。防水なのでお風呂で電子書籍読んだりとかなり楽しめた。華奢だけど軽かった。
iPad Air 4 は使ってみたけど、自分の使い方に合わないというか、普通の人には直感的に扱えるらしいけど僕にはむしろ直感的に使えなくてダメだった。
NEC LAVIE T11 T1195BAS は最初はバグ多しだったけど、ファームウェアアップデートでマトモにはなった。でも、SIMが非対応でWi-Fiのみだったのがちょっと不便ではあった。
今までWindowsタブレットを使わなかったのはキラーアプリが当然のようにGoogle PlayやApple App Storeにあるアプリだったからで、具体的には
・Formula 1 アプリ (F1のライブタイミングモニタ)
・楽天マガジン (電子書籍・雑誌閲覧)
・Reader by Sony (電子書籍・購入したコミックや本を閲覧)
・Pocket (RSS経由で取り込んだWeb記事を閲覧するアプリ、ブラウザ上でも見れるが記事ビューで読みたい)
・どこでもDIGA (どこでもジャンプリンクで放送番組をライブ視聴等できる)
辺りが重要だったから。
だけど、昨今潮目がやや変わって、Windowsでもかなり中途半端だがWSA(Windows Subsystem for Android )が一応整ってWindows上でapkアプリ が使えるようになったのと、Formula 1 アプリはブラウザ上で完全にエミュレートできるようになって最悪アプリがなくても使えるようになったので、Windowsタブレットへの興味が出てきた。特に、Excelアプリなんかも使うのだがAndroid上ではExcelはどうしても暫定的というか中途半端感は否めなかったので、フル機能のExcelも使いつつAndroidアプリが使える状況になればありがたいと思ったのだ。
そんな感じで、Windowsタブレットを見繕い始めたのだが、Windowsタブレットは需要が少ないらしく、選択肢となりえる商品は少なかった(いや、Huaweiなき後のAndroidタブレットも選択肢は少ないのだが)。
Arrows Tab やLet’s Note(XZ6) 、Thinkpad X1 Tablet などは製品が古いものが多く、Matebook がかろうじて最近新モデルを出していたが、microSDポートすら内蔵していないのでちょっと使いにくい印象だった。ので、Surfaceシリーズから選ぶ形になるのだが、大まかに分けてA4サイズ (iPadならProの12.9インチモデルに近い)のSurface Pro 系とB5サイズ (iPadならレギュラーモデルに近い)のSurface Go 系になり、
・Surface Pro 5(2017) 以前:Windows11対象外 なのできつい
・Surface Pro 6 :中古になるが今なら有力な選択肢の1つ、USB type-C充電ができない のが欠点
・Surface Pro 7 :最有力な選択肢、中古で6万円前後、A4なのでやや大きく重いのとSIM対応は基本ない のが注意点
・Surface Go :Windows11対象外 なのできつい
・Surface Go 2 :今回購入
・Surface Go 3 :現行品、有力な選択肢
という感じだった。ここで気を付けないといけないのは、Surface Go系にはストレージ64GBモデル(このモデルは常にメモリ4GB)とストレージ128GB(海外品だと256GBもあるらしい、このモデルは常にメモリ8GB)があり、ストレージ64GBモデルは選んではいけない (最初から選択肢から外す)ということ。というのも、この64GBモデルはeMMC であり、ストレージの容量不足以前に速度でも問題が出る公算が高いからだ。このため、SUrface Go系は6万円ぐらいから買えそうなイメージがあるが、実際には最低でも8万円以上になる。
ここから細かい型番を一通り調べてスペックと値段を調べていったのだが、これがかなり難儀した。と言うのも、Surfaceの型番は一貫性がなくてアルファベットのどこかがメモリ搭載量を示してるとか、そういうのが分かんないからだ。まあ難儀しながら一通り一覧を作って調べたのだが、結局、Surface Go2 のSUF-00011 というモデルを購入することにした。これに決定したのは以下の理由から。
・Surface Pro 系はLTE搭載モデルを買おうとするとほぼ現行品しか選択肢がなく、値段が高い。Wi-FiモデルのPro6/Pro7辺りを買うのが現実的だが、後述のようにGo2LTEの新品が同じ程度の値段で買えるのでやめることにした。
・Sufrace Go 系でもLTE搭載となると10万円ぐらいになるので、厳しいなと思っていたが…たまたま型落ち品のGo2で法人モデルのLTEが7万円弱で売っている店があり、これを購入することにした。
・ちなみに、僕は既にMicrosoft365は契約済みなので、Go系一般モデルに無理矢理バンドルされてくるOfficeは全くいらなかったし、OSがProになる方がありがたかった。
という感じ。
あと、タイプカバー(キーボード)は買わなかった。キーボードはThinkPad トラックポイント キーボード II があるのでそっちを接続して使うことにした。マウスも今までAndroidタブレットで使っていた既製品。
そのほか、購入後のインストールメモ・Androidアプリの導入等は別の記事で。
参考:Surfaceのモデルラインナップ
Surface Go 3
型番 カラー CPU メモリ 容量
8V6-00015 PenG 6500Y 4GB 64GB
8VA-00015 PenG 6500Y 8GB 128GB
8VH-00014 i3 10100Y 4GB 128GB
8VI-00026 ブラック i3 10100Y 8GB 128GB
Surface Go 2
型番 カラー CPU メモリ 容量
STV-00012 PenG 4425Y 4GB 64GB
STQ-00012 PenG 4425Y 8GB 128GB
RRX-00012 m3-8100Y 4GB 64GB
SUF-00011 m3-8100Y 8GB 128GB
TFZ-00011 m3-8100Y 8GB 128GB
Surface Pro 7
型番 カラー CPU メモリ 容量
VDH-00012 プラチナ i3-1005G1 4GB 128GB
VDV-00014 プラチナ i5-1035G4 8GB 128GB
PUV-00014 プラチナ i5-1035G4 8GB 256GB
PUV-00027 ブラック i5-1035G4 8GB 256GB
PUW-00014 プラチナ i5-1035G4 16GB 256GB
VNX-00014 プラチナ i7-1065G7 16GB 256GB
VNX-00027 ブラック i7-1065G7 16GB 256GB
VAT-00014 プラチナ i7-1065G7 16GB 512GB
VAT-00027 ブラック i7-1065G7 16GB 512GB
VDX-00014 プラチナ i7-1065G7 16GB 1TB
Surface Pro 6
型番 カラー CPU メモリ 容量
LGN-00017 シルバー Core m3 4GB 128 GB
LGP-00017 シルバー i5-8250U 8GB 128 GB
KJT-00014 シルバー i5-8250U 8GB 256 GB
KJT-00027 シルバー i5-8250U 8GB 256 GB
KJT-00023 ブラック i5-8250U 8GB 256 GB
KJT-00028 ブラック i5-8250U 8GB 256 GB
KJU-00028 ブラック i5-8250U 8GB 256 GB
KJU-00027 シルバー i7-8650U 8GB 256 GB
KJV-00027 シルバー i7-8650U 16GB 512 GB
KJV-00028 ブラック i7-8650U 16GB 512 GB
KJW-00017 シルバー i7-8650U 16GB 1TB
Surface Pro 5
型番 カラー CPU メモリ 容量
FJR-00014 Core m3 4GB 128GB
FJX-00014 Core i5 8GB 256GB
FJZ-00014 Core i7 8GB 256GB
FKH-00014 Core i7 16GB 512GB
FKK-00014 Core i7 16GB 1TB
GWM-00011 Core i7 8GB 256GB
GWM-00009 Core i7 8GB 256GB
LGN-00017 Core m3 4GB 128GB
富士フイルムのミラーレスカメラ、X-T5 を購入したので簡単にレビュー。
今まではX-T2 を使っていて、X-T3 は買い換えようかと思ったけどX-T2 に買い替えてからあまり時間が立っていない時期の発売だったので結局見送り、X-T4 は個人的に希望とかなり異なる形の製品だったので見送った。
それらに比べて、X-T5 は原点回帰のキャッチフレーズ通りほぼX-T1 サイズの縦横サイズまで小型化し、重さもボディ無い手ブレ補正装置が入っている割には頑張った軽量化なので、とても魅力的に写った。ちょうど製品発表になった時に東京に旅行に行っていて、丸の内でタッチ&トライもできて非常に満足だったので、即予約購入。
実際に製品が届いて外観・操作性的に気になったところは以下の通り。
・シャッターレリーズ、電源レバーの部分の円柱の高さが低い 。X-T2 は3mmぐらい高さがあったように思うが、X-T5 は1mmぐらいしか高さがない。結果、電源のON/OFFはやや回しにくくなった 印象。また、シャッターレリーズの感触も妙にギクシャク していて、半押しまでのストロークが何故か伸びたような印象を受ける。慣れてしまえばそれほどでもないのだろうけど、今までの操作性で不満がなかったのでこれはいまいち。
・軍艦部のデザイン、X-T4 のやたら横に間延びしたデザインは嫌いだったが、X-T5 もなにか違和感がある。ネットでは塗装が変わった(縮面、梨地塗装からツルッとした塗装になった)ので安っぽく見える、という意見が多いようだが、僕には塗装はあまり気にならなかったが軍艦部正面上側の面の角度が変わった のがとても気になった。今までの機種はこの面が概ね70~80度ぐらいに立っていたのが、X-T5 は20~30度ぐらいに寝ていて、この台形面の面積がとても大きい。言うなれば、リーゼントスタイル っぽい感じ。いわゆるトラディショナルな一眼レフはここは切り立っているものがほとんどかと思うので、造形はもうちょっと工夫してほしかった。
・その他、ボタン類の操作は全般的にいまだにいまいち。前後ダイヤルやシャッターダイヤル、ISOダイヤルはそれほど悪くないのだけど、プッシュボタンは感触が安っぽい 。十字ダイアルなど、クリック感が弱く遊びがあるような感じがする。もっと頑丈に、クリック感を強くしたほうがいいと思うのだけど…。
また、シャッターダイヤル・ISOダイヤル・露出補正ダイヤルはダイヤルの円柱の高さ が少し小さくなったようだけど、操作性を考えるならもう少し高いほうが操作しやすいと思う。特に、露出補正ダイヤルはもう少し盛り上がっている方が好み(その場合、ご操作のリスクも増えるのだろうけど)。あるいは、円柱は高くしつつ上部をすぼめるように造形してバランスをとるという方法もあったわけで…(個人的にはダイヤルの上すぼまりデザインは好きではないのでこのままでいいのだが)。
・ボディ内手ブレ補正装置の分、今までより厚みは増しているのだがそれほど違和感はない。あえて言うならリアダイアル、AF-ONダイアルは操作性が配慮されているように思えるが、そこを押そうとすると右手の親指の腹 の部分が引っかかって邪魔な印象があって、やっとボディの厚みが増してるのを実感する感じ。
・シャッター音は、X-T2 と比較しても格段に小さくなった。ネットではシャッター音が安っぽいと言われているようだが、タッチ&トライのようにシャッター音に注視しているときはともかく、普段撮影するときは単純にシャッター音が小さく ささやくようになった印象でしかなく、安っぽさは感じない。モデル撮影でシャッター音でモデルの気分を盛り上げるには向かないのかもしれないが、街角スナップでそっと撮影するにはこの仕様は悪くない。個人的には、「この機種は実はレンズシャッター機なのだ」と思い込むようにしている。そのぐらいささやくシャッター音なのだ。基本的にシャッター音が小さくなるというのは、フォーカルプレーンシャッターの進化とボディの凝縮・防塵防滴処理の掛け合わせなので好ましいことだと思っている。
全体的に、凝縮感が強く端正な雰囲気が漂い、NOKTON 35mmF1.2 との組み合わせはピッタリ。長い相棒として付き合っていけそうかな、ととても気に入っている(もちろんX-T6 として出てくるであろう後継機が魅力的なら買い替えるが、基本的にX-T5 の内容で僕の希望はほぼ全て網羅された形になってしまったので、後継機はよほどの魅力が追加されないと買いにくいかもなあ)。
カメラのメニューセッティングの方は現在煮詰め中なのでもう少しやりくりしてからまとめようと思っているが、現時点のざっくりとした所感では
・40Mピクセルという超解像性能は持て余すかと思ったが、カメラ内で使う分にはデータの重さなど全く感じさせない処理速度なので満足。手元の64GBのSDXCカードで、F+RAWの設定で906枚撮影できるので、当面は問題ないかなあと思う。そのうち、128GBに買い換えようかな。
・フィルムシュミレーション・ダイナミックレンジ等々の設定は膨大すぎて煮詰めるのに時間がかかるなあ。ムック本が出てレシピなんかが公開されたらそれを参考にしようと思っている。今の時点では、X-T2 はシャドー側をかなり浮かせる設定にしていたので、逆にX-T5 もシャドーが少し沈みすぎているように勘違いしてしまう。
カラークロームエフェクト(そろそろカラークロームレッドに名称改めたほうが良くない?)、カラークロームブルーはどう使いこなしていったらいいのか大いに悩む。
明瞭度設定はONにすると処理反応が落ちるみたいなので、必要ならボディ内ではなくPC側で処理かなあ。スムーススキンエフェクトも当面使う予定はなし。
・僕はMF主体(というかほぼMFだけ )で撮影しているので、フォーカスレバーやフォーカスチェック機能等で効率よくピント位置を拡大できる操作方法をどうしようか悩んでいるのだけど、ぱっといじくる限り、X-T5 では
■フォーカス設定 →フォーカスチェック をONにすると、ピントリングを回すたびにフォーカスポイントが拡大される。AF撮影主体でMF微調整する人にはよさそうな機能だが、僕のようにピントリング回しまくる人にはピントリングを回すたびに拡大され、ファインダー内が騒々しすぎてイマイチだと思った。
■どこかのファンクションボタン にフォーカスチェック機能 を設定すると、ボタンを押すためにフォーカスポイントが拡大/縮小される(初期設定ではリアダイヤルのプッシュ に割り当てられている)。X-T2 ではこの機能を十字ボタンの上に割り当てていた。この機能で十分なのだが、いろいろ操作してみたところ、AF-ONボタンやリアダイヤルプッシュに割り当てると右手親指が若干窮屈な印象を受けた。また、AE-Lボタンは位置的に良いのだがこのボタンの出っ張りが少なく、親指の触感ですぐ見つけにくいのが難点あるいはAE-Lボタンに何か装飾のシールでも貼って分かりやすくするといいのかもしれない。
■今回、X-T5 ではフォーカスレバー (ジョイスティック)押下時に「拡大/縮小 」を割り当てることができ、これがフォーカスチェック機能と同等になる。これに組み合わせてフォーカスレバー操作 を「AFポイントダイレクト移動 」に割り当てることで、フォーカスレバーを8方向グリグリ動かして拡大する位置を決めた後、レバー押し込みでピント確認がとてもスムーズにできる 。何しろ、フォーカスレバーは一等地にあるので、この操作が今のところとても気に入っている。
この設定はあくまでMF主体の使い方で、AF主体の使い方では別の割当のほうがいいのかもしれないが、当面上記3つめのフォーカスレバー割当で使い込んでいこうと考えている。
待望のフジXマウントの電子接点に対応するCOSINA Voigtlanderレンズ、NOKTON 35mm F1.2 X-mount が発売になったので、さっそくレビュー。
使用カメラボディはX-T2。
なお、使用前に
コシナ、Xマウント用フォクトレンダー第1弾「NOKTON 35mm F1.2」を8月に発売。
にある通り、
[1] 絞り値の表示をT値からF値に設定
【メニュー】→【セットアップ】→【表示設定】→【シネマレンズ使用時の絞り単位】→【F値】
[2] 被写界深度表示をフィルム基準に変更
【メニュー】→【フォーカス設定】→【被写界深度スケール】→【フィルム】
に変更しておいた方がいいらしい。
[1]を【T値】にしておくと、開放でT1.3と表示される。[2]は【ピクセル基準】にしておいてもピントの合う範囲の表示が狭くなるだけで実用上はあまり問題なさそうに思う。
その他、
[+α] シャッター方式をM+Eにする
【メニュー】→【撮影設定】→【シャッター方式】→【MS メカニカル + ES電子】
にしておかないと、メカニカルシャッターが1/8000まであってもF1.2ではすぐ露出オーバーになるので電子シャッターを補助的に使うようにしておいた方がいい。
あと、使用してかなり最初に気づいたが
・ピントリングの感触が独特。MF特有のトルク感はあるが、普通のMFレンズにあるいかにもグリースの粘りの感じがない。グリグリ、という感触ではなくサラサラ、とした感触。これはVoigtlanderの割と新しいレンズのCOLOR-SKOPAR vintage line 21mm F3.5 と比べても違う。
で、しばらくいじっていて気付いたが上記の設定にもあるとおり、このレンズはピント位置(距離)情報を電子接点でボディと通信している。ピントリングを動かすとファインダー内の距離スケールが連動して動くし、X-Pro3をお借りして装着してみたらピントリングの移動に合わせてブライトフレームの位置が連動した。と言うことは、ピントリング内に距離エンコーダが入っていて、おそらくグリスは封入されてないんじゃないか 、と言うこと。なので製造の緻密さでしっかりトルクを出す一方で、グリスの粘り感がないのじゃないかと思う。
・ピントリングがオーバーインフまで回る 。普通のMFレンズはピントリングを回しきったところが無限遠なのだが、このレンズは無限遠の少し先まで回るので、遠景を撮影するときに無頓着にピントリングを回すのではなく、ちゃんとピント合わせをしないといけない。この辺は上記と同じく距離エンコーダが入っていたりする関係なのだろうか? 正直、MFレンズなので回しきったら無限遠の方が操作は楽なのだが…。
【2021.11.28追記】
グリスの件については
https://www.cosina.co.jp/voigtlander/x-mount/nokton-35mm-f1-2/ に
高い精度で加工・調整された総金属製ヘリコイドユニットと、適度なトルクを生み出す高品質グリースの採用により、滑らかな操作感覚のフォーカシングを実現。微妙なピント調整を可能にしています。
とあるのでグリス使っているみたいです。高品質だからか、粘り気感はほとんどないけどね。
【2021.11.28追記ここまで】
また、今まではほぼ同じスペックの7artisans 35mm F1.2 を使用していたので、COSINA Voigtlander NOKTON 35mm F1.2 X-mount との違いをレンズ構成図から先に見ておく。
7artisans 35mm F1.2 については、
http://www.stkb.jp/shopdetail/000000001162/ より引用。
端的に言えばエルノスター型の光学系で一番後ろのレンズを三枚玉にした、と言う感じ。ここではゾナー系レンズとして説明。
COSINA Voigtlander NOKTON 35mm F1.2 X-mount については、
https://www.cosina.co.jp/voigtlander/x-mount/nokton-35mm-f1-2/ より引用。
端的に言えばダブルガウス型光学系(プラナー光学系)で絞りの前後に一枚ずつ補正レンズが入っている感じ。
光学系で見ると両者は全く異なることになるけど、大雑把に両者の光学系の特徴を書くと
ゾナー光学系:
メリット
■ 明るいレンズ(F2未満)を作れる
■ 貼り合わせレンズを使うことでレンズと空気の境界面を減らし、レンズコーティングの技術の低かった時代にはフレア・ゴーストの少ないレンズを作れた(このレンズに関しては張り合わせじゃないけど)
デメリット
■ バックフォーカスが取れないので、一眼レフ用標準レンズとして作るのは無理だった(ので一眼レフ用中望遠レンズの一部としてしか生き残らなかった)
ダブルガウス光学系:
メリット
■ 明るいレンズ(F2未満)を作れる
■ ゾナー光学系に比べるとバックフォーカスを取れるので、一眼レフ用標準レンズとして作ることが可能。
デメリット
■ レンズと空気の接合面が多いのでレンズコーティングの技術の低かった時代にはフレア・ゴーストを低減するのが困難だった(いまではほぼ問題ではない)
と言う感じ。ミラーレスの時代になり、バックフォーカスの問題がなくなったので7artisans 35mm F1.2 はゾナー光学系にしたというところが面白い。一方でコシナは古典的と言うかダブルガウスに拘ったまま明るくしたというのが面白い。
いずれにせよ、現代的なF1.4以下の明るい超高性能レンズの場合、さらに発展してダブルガウス光学系の前後に補正レンズのための凸メニスカスを多数配置してデカ重だけど高性能、なんてのが多いのでそれに比べれば開放では収差を許容して絞りによる描写の変化を楽しむことが主体のレンズだということが(両者とも)わかるかな。
閑話休題。まず、外観や操作感から。
外観は意外と平凡な印象。XF35mmF2 あたりとパッと見は違いに気づかない人がいるかもしれない。しっとりとした色合いの黒がボディによくマッチしているが、あまり主張はない。とはいえ、よく見ていけば距離指標などがしっかり掘り込みで美しいことには気づくのだが。
操作感は素晴らしいの一言。ピントリングもややサラサラした上質な操作感だし、絞りリングも適度なトルク、適度なクリック感が素敵。ここ最近は7artisans 35mm F1.2 を使っていたので、もちろんこっちも操作感はMFレンズとして決して悪くはないのだが段違いの心地よさを感じてしまった。特に、デクリックな絞りに半ばあきらめの境地にあった中で、絞りリングのクリック感が心地よい。やっぱ写真用レンズは絞りリングにクリック感がないと。
今のところは操作に慣れていない点として、絞りを変更するときに思わずEVFから一旦目を離して絞りの数字を直接確認してしまう。今まで電子接点のないMFレンズを使っていたので完全にお作法化していて、このレンズはファインダー内にちゃんと絞り値が出ていることにまだ馴染まないのだ。まあ、そのうち馴染むだろうけど。
フィルターは特につけるつもりはないけど、特殊効果用フィルタとしてC-PLとIR76を。
出来ればZeiss POLが欲しかったけど46mm径のはなかった。
赤外線フィルターは結局レンズで想定している波長域を使うわけではなく、解像が落ちるので高価な日本製を買う必要はないと考えている。今回はIR72ではなくIR76にしてみた。このレンズは開放F1.2なので赤外線フィルタをつけても手持ち撮影ができる。
あと、フードも。
装着するとかっこいいんだが、C-PLフィルタと併用するとレンズフードがグルグル回ってイマイチなので今はいったん外している。将来的に、C-PLの方をつけっ放しにするか、フードの方をつけっ放しにするか悩むところ。
せっかくなので無駄に広角フードも買ってしまった。フード効果は極端に落ちるが、装着した時はこっちのがかっこよい。
この水平型は買ったけどまだ届いていない。
おまけで、レンズキャップ。
フォクトレンダーの46mmレンズキャップは現時点で終売しているので、ニコンのレンズキャップを使っている。キャップはわりかし落とすので。
と言うところで、描写感や使い勝手のレビュー。
今回は、今まで手持ちしていたほぼ同じスペックの7artisans 35mm F1.2 と、おまけでsmc PENTAX-FA 31mmF1.8AL Limited との違いも一部書いておく。
まず、周辺減光について。jpg撮って出しだと周辺減光がわずかにある感じだけど、RAWをAdobe CAMERA RAW でストレート現像してPhotoshopで保存するとはっきりと周辺減光がある。カメラ内の電子補正がよく効かせてあるのだなあと分かる例だ。
COSINA Voigtlander NOKTON 35mm F1.2 X-mount F1.2
jpg撮ってだし。周辺減光はわずかにあるがあまり気にならない。が…
COSINA Voigtlander NOKTON 35mm F1.2 X-mount Adobe CAMEREA RAW F1.2
これがAdobe CAMEREA RAW で現像するとこうなる。Adobe CAMEREA RAW ってレンズプロファイル自動適用で周辺減光など撮ってだしと同じように補正されるものだとばかり思っていたが、このレンズにはまだ対応していないのだろうか…。
COSINA Voigtlander NOKTON 35mm F1.2 X-mount Adobe CAMEREA RAW F1.4
COSINA Voigtlander NOKTON 35mm F1.2 X-mount Adobe CAMEREA RAW F2
減光範囲は四隅にかなり追いやられるが相変わらず周辺減光はしっかりわかる。
COSINA Voigtlander NOKTON 35mm F1.2 X-mount Adobe CAMEREA RAW F2.8
COSINA Voigtlander NOKTON 35mm F1.2 X-mount Adobe CAMEREA RAW F4
完全に周辺減光が消えたわけではないがここまで行けば気にならないだろう。
次に、近接時の描写について。
COSINA Voigtlander NOKTON 35mm F1.2 X-mount F1.2
ssが妙に遅いのはCPLフィルターつけてたことを忘れてたから。
COSINA Voigtlander NOKTON 35mm F1.2 X-mount F2.8
7artisans 35mm F1.2 F1.2
7artisans 35mm F1.2 F2.8
ラーメンの具材では必ずしもピント位置がよく撮れていないので、丼の縁の描写なども参考にしてほしい。F1.2では、ピント面の乗りはCOSINA Voigtlander NOKTON 35mm F1.2 X-mount に若干軍配が上がる。ボケの素性の良さは甲乙つけがたい。いっそのこと開放は7artisans 35mm F1.2 の方が画面全体の緩さ、ボケの感じでは相性が取れていていいくらいかもしれない。F2.8ではCOSINA Voigtlander NOKTON 35mm F1.2 X-mount の方がかなり引き締まる(と言うか、7artisans 35mm F1.2 の方は絞り指標をF2.8にしたはずだが明らかにF2.8よりは開いたボケ具合だ。この辺は7artisans 35mm F1.2 は大雑把だろう)。
smc PENTAX-FA 31mmF1.8AL Limited F1.8
おまけでsmc PENTAX-FA 31mmF1.8AL Limited も。間違えて焦点距離設定35mmのまま撮影してしまった。このレンズ、ペンタの一眼レフに載せるとこの焦点距離明るさの割にコンパクトなのだが、さすがにフジに装着するとマウントアダプタの重さやら本来フルサイズ用でAPS-Cサイズ専用ではないのでかなり大きく重くなる。
しかし描写は恐ろしく素晴らしい。ボディ内でレンズ内の補正なんか何もいらないレベルで優秀。ついでに言うと、フルサイズ用のレンズなので上記2本のレンズと比べると周辺光量の豊かさも全然違う。
これでこのレンズはF4ぐらいまで絞るとカリカリの描写になるので、これはこれで優秀なレンズ。早くPENTAX K-3 mkIII買って使いまくりたいなあ。
次に、中景の描写。
COSINA Voigtlander NOKTON 35mm F1.2 X-mount F1.2
被写体位置まで2mぐらい。開放でもわりかしよく解像していると思う。
COSINA Voigtlander NOKTON 35mm F1.2 X-mount F5.6
ここまで絞れば解像も文句なしだが、F1.2の浮き出てくるような立体感の方が面白いか?
まあまあ遠景の描写。7artisans 35mm F1.2 と比較。
COSINA Voigtlander NOKTON 35mm F1.2 X-mount F1.2
COSINA Voigtlander NOKTON 35mm F1.2 X-mount F5.6
7artisans 35mm F1.2 F1.2
7artisans 35mm F1.2 F5.6
被写体まで10mぐらい離れてるかな。7artisans 35mm F1.2 は開放で盛大にゴーストが。F4でもゴーストは消えず、F5.6でやっと目立たなくなった。この辺はハレ切りやフードである程度対策は出来るとは思うが。あるいはゴーストが出やすい方が面白い写真を作れるととらえるか。一方でCOSINA Voigtlander NOKTON 35mm F1.2 X-mount はピントの山を探すのが大変。この写真でも若干ピントを外している感じがする。F5.6まで絞ると、周辺部までCOSINA Voigtlander NOKTON 35mm F1.2 X-mount の方が安定しているようだ。7artisans 35mm F1.2 はF5.6でも周辺部が若干流れる。
その他、自由作例。
COSINA Voigtlander NOKTON 35mm F1.2 X-mount F1.2
FSクラシッククローム+グレインエフェクトがあるはずなので描写のサンプルにはならないけど、ドピーカンの晴れと言うコンディションなのでこれでss1/32000(ISO200)。
錆びた機械の質感と立体感はいいと思うのだが、こんな被写体でシャッタースピードカンストするので注意。
COSINA Voigtlander NOKTON 35mm F1.2 X-mount F1.2
トンボを最近接で撮ろうと、ピントリング回しきってジリジリと近づいていくのが楽しい。トンボが逃げそうで逃げないところでピントが微妙なのを何枚か連射。仕上がりはトンボのお尻が背景に溶けていってしまう感じで面白い。似たような感じでF2まで絞るとトンボの頭まではだいぶくっきりになるだろう。
COSINA Voigtlander NOKTON 35mm F1.2 X-mount F1.2
COSINA Voigtlander NOKTON 35mm F1.2 X-mount F2
F2ぐらいまで絞って葉脈がぱっきり写ってる方がいいかな。絞りコントロールで遊べる典型例で楽しい。
COSINA Voigtlander NOKTON 35mm F1.2 X-mount F1.2
コスモスのサンプル写真は5チャンネルの方にあげたけど、レンズの届いた時期がそろそろコスモスの終わりの季節だったので今一つだった。ボケはとてもきれい。
COSINA Voigtlander COLOR-SKOPAR vintage line 21mm F3.5 Aspherical VM を買ったので簡単にレビュー。
なお、使用はフルサイズマウントではなくFuji Xマウント(Fujifilm X-T2)なのでAPS-Cサイズでの使用。
もうそろそろ発売になるが、COSINA Voigtlander NOKTON 35mm F1.2 X-mount が発売になるので、それに合わせて手元のレンズラインナップを再構築中。
将来的には、XF10-24 /XC16-50 /XC50-230 /XF70-300 /XF2XTC と純正レンズを買いそろえて、NOKTON35F1.2X /COLOR-HELIAR75F2.5L とそろえようと思っている。
で、そんなことを妄想しながらレンズをいろいろ見ていたら、vintage lineの21mmが欲しくなってしまった。換算32.5mmなので、あまり得意な画角ではないのだが(僕は換算28~35mm画角はあまり好きでない、PENTAX FA31mmはAPS-Cで使うなら最高に使いやすいのだが)、このレンズは発表になったときもめっちゃかっこいいと思っていて、ぜひ欲しいと思っていたのだ。
で、他の中華レンズをほとんど処分したのに合わせて思い切って買ってしまった。
ついでに、マウントアダプタはVoightLander VM-X Close Focus Adapter を購入した。
富士純正のMマウントアダプターも持っているのだが、別に純正だからと言うほどに使い勝手が良いわけでもない(焦点距離変更用のボタンとかついているが、シェーディング補正とかは使うこともないし)し、ならばMマウントレンズでだいたいの場合に泣き所となる近接性能を補うマクロフォーカシング機能がついている方が魅力的に覚えたからだ。
で、装着した感じはこんな感じ。
VM-X Close Focus Adapter も合わせて、シルバーと黒の縞々が繰り返しながら先端の方に向かって先細りするデザインになった。写真にするとなかなかかっこいいのだがぱっと見は先細りで弱弱しく見えるので、フードを追加してみた。
フードはバヨネットで装着できる純正もあるのだが、あまりかっこよさそうに見えなかったのでamazonでよく売ってる穴あきタイプの金属フード。このレンズの場合はフィルター39mm径で。このタイプの穴あき金属フードは広角用の薄型と標準用の厚み普通型が売っているけど、まあ広角レンズなので広角用の薄型が無難だと思う。
デザイン的にはこのフード付きの方が好き。バッグの中にしまうのには若干出っ張りが増えるが、取り出すときにレンズとフードの間の段差のところをがっと握って取り出せるので楽かもしれない。飽きたらフード外すかも。
使用感としては、ピントリング、絞りリングはやや軽め。小型のレンズなのでこんなもんか、と言う軽さ。絞りリングにクリック感があるのは気持ちいい 。最近は動画用だったり手抜き工作だったりで絞りリングがクリック感のないタイプが(特に中華では)多いけど、やっぱり絞りはクリックがある方が写真レンズらしくて好きだな。
と言うところで、描写感や使い勝手のレビュー。
とりあえずラーメンでテーブルフォト。これでVM-X Close Focus Adapter を使わない最短撮影距離。50cmまで寄れるのだが、より感としてはもう一つ寄りたい感じだ。
VM-X Close Focus Adapter 併用でまあまあな撮影距離に。実際にはもっと寄れるが、そんなに寄っても仕方ない感じ。
F3.5のレンズなのもあり開放からパキパキによく写る 。レンズの味とか考える要素なし。ここのところ、こういう写真は35mm(換算50mm)でばかり撮っていたので、イマイチ感覚がつかめない。
次は遠景のサンプル。
開放F3.5。
F5.6。
F8。
F16。
全部ピントは無限遠固定。左下の草あたりを等倍表示して比較するのが手っ取り早いと思うけど、絞ろうが描写はほとんど変わらない。APS-Cでは周辺までパッキパキ。あえて言うなら開放F3.5はAPS-Cで使っても若干の周辺減光がある 。
購入前、このレンズに関するレビューがネットにあまり転がってなくてなんで不人気なんだろうなあと思ったが、自分で買ってみて分かったがこのレンズはデザインはかっこいいものの写りが完璧すぎてレンズの味とかなにもないので語るところがない のだなあ、と思った。周辺減光を気にしなければ常に開放で使って問題ないかなあと(広角だから被写界深度深いしね)。
21mmの開放F3.5で、許容錯乱円をAPS-Cなので0.02mmで計算すると過焦点距離6.3mで、ピント位置を6mぐらいに設定しておけば3m~無限遠がピント範囲になるので、この設定でピント合わせのことは忘れてスナップするのもいいかもしれない。
撮影日は寒冷前線の雨が抜けた後のピーカンの晴れ(大気中のチリも落ちたのでピッカピカだった)だったのだけど、逆光で暗部はストンと落ちた。このレンズのコントラストはしっかりしてる 。曇りぐらいの平べったいコンディションの光の方が扱いやすいかもね。あまりしっかりテストしていないけど、逆光に伴うフレアやゴーストも心配する必要はないだろうなあ。
改めて近接のサンプル。稲穂でテスト。最短撮影距離50cmでこんな感じ。
VM-X Close Focus Adapter併用でこんな感じ。レンズ前1cm(最短撮影距離10cm未満?)とかのレベルなので、まったく実用ではない。レンズの影が被写体に落ちちゃう感じ。アダプタ併用すると近接の心配はいらないですよ、程度の話かな。
当たり前だけど歪曲収差はよく抑えられている。